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「売上を減らそう」業績至上主義からの解放 ― 佰食屋に学ぶビジネスのヒント

「売上を減らそう」業績至上主義からの解放 ― 佰食屋に学ぶビジネスのヒント
あいちゃん
あいちゃん
須崎さん、「売上を減らそう」ってタイトルの本があるって聞いたんですけど…。売上を減らすなんて、ビジネスとして大丈夫なんですか?
須崎
須崎
須崎もタイトルと表紙を見て「おお!」と思わず手に取りました。久々の「表紙買い」でしたよ。売上を追わないビジネスモデルで成功した実例が書かれていて、本当に考えさせられる1冊です。

「売上を上げろ」「成長し続けろ」。ビジネスの世界では、それが当たり前のように求められます。でも、その常識に真っ向から挑んだお店が京都にあります。

それが、1日100食限定のステーキ丼専門店「佰食屋(ひゃくしょくや)」です。

売上を敢えて追わない。むしろ「減らす」ことで、従業員も経営者も幸せになれるビジネスを実現した。そんな佰食屋の物語が書かれたのが、今日ご紹介する本です。

この記事でわかること

・「売上を、減らそう。」がどんな本なのか
・佰食屋の「1日100食限定」ビジネスモデルとは
・業績至上主義から解放されると何が変わるのか
・個人ビジネスや副業に活かせるヒント

「売上を、減らそう。」はどんな本か

今回ご紹介するのは、中村朱美著「売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放」です。

売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放

著者の中村朱美さんは、京都でステーキ丼専門店「佰食屋」を経営する実業家。1日100食限定という独自のビジネスモデルで注目を集め、メディアでも多数取り上げられました。

この本は、なぜ「売上を減らす」という決断に至ったのか、そしてそれがどんな結果をもたらしたのかが、経営者自身の言葉で語られています。ビジネス書でありながら、「どう生きたいのか」という根本的な問いを投げかけてくれる1冊です。

佰食屋の「1日100食限定」ビジネスモデルとは

あいちゃん
あいちゃん
1日100食しか出さないって、飲食店としてはすごく少なくないですか?もっと売れるのに、わざと制限してるってことですよね?
須崎
須崎
そうなんです。あえて売上の上限を決めることで、食品ロスもなくなり、従業員の残業もなくなり、経営も安定するという仕組みを作り上げたのが佰食屋のすごいところです。

佰食屋のビジネスモデルには、いくつかの大きな特徴があります。

1. 売上の「上限」を自ら設定する

一般的な飲食店は「今日はもっと売ろう」「昨年対比120%を目指そう」と、売上を伸ばすことを目標にします。しかし佰食屋は「100食売ったら終わり」と上限を決めています。

これにより、材料の仕入れ量が正確に把握でき、食品ロスがほぼゼロに。原価管理が楽になり、利益率が安定します。

2. 従業員の残業がゼロになる

100食売り切ったらお店は閉店。だから、従業員の労働時間が明確になります。長時間労働が常態化しがちな飲食業界において、これは画期的なことです。

結果として、従業員の満足度が上がり、離職率も大幅に低下。「働きやすいお店」として優秀な人材が集まる好循環が生まれています。

3. お客様の「行列」がマーケティングになる

100食限定だから、早く行かないと食べられない。この希少性が口コミを生み、広告費をかけなくても行列ができる人気店になりました。「限定」という言葉が持つ力を、ビジネスモデルそのものに組み込んだ形です。

業績至上主義から解放されると何が変わるのか

本書で著者が繰り返し伝えているのは、「売上を追うこと」が目的化してしまう危うさです。

売上を敢えて「求めないこと」「捨てること」「割り切ること」。

そして、その先にある本当に大事なものが得られるのだと著者は言います。

得られるもの1:「時間」

売上を上限なく追い続けると、どうしても長時間労働になります。佰食屋のモデルでは、決まった量を売り切ったら仕事が終わるので、プライベートの時間が確保できます。家族との時間、自分の趣味、体を休める時間。それらを取り戻せるのです。

得られるもの2:「精神的な安定」

「今月の売上が足りない」「目標未達だ」というプレッシャーから解放されます。数字に追われる日々から離れることで、心に余裕が生まれ、仕事をもっと楽しめるようになります。

得られるもの3:「品質」

数を追わないからこそ、1つ1つの商品やサービスの質を高めることに集中できます。お客様にとっても、より良い体験を提供できるようになります。

あいちゃん
あいちゃん
確かに、売上を追い続けてクタクタになるよりも、自分が本当に大事にしたいものを守れるほうが幸せかもしれませんね。
須崎
須崎
まさにそうです。「どう生きたいのか」「何を大事にしたいのか」を考えるきっかけをくれる本なんですよ。

個人ビジネスや副業に活かせるヒント

佰食屋は飲食店の事例ですが、この考え方は個人ビジネスやオンラインビジネスにも応用できます。

ヒント1:サービスの「上限」を決める

たとえば、コンサルティングやコーチングの仕事で「月に受けるクライアント数を5名まで」と決める。数を絞ることで、1人1人に丁寧に対応でき、満足度が上がり、口コミにつながります。

ヒント2:「売上目標」ではなく「生活に必要な金額」から逆算する

際限なく「もっと稼ごう」と思うのではなく、「自分が幸せに暮らすのに必要な金額はいくらか」を明確にする。その金額を無理なく達成できるビジネスモデルを設計するという発想です。

ヒント3:「やらないこと」を明確にする

あれもこれもと手を広げるのではなく、自分の強みが活きる分野に絞る。佰食屋がステーキ丼1本に絞ったように、自分のビジネスでも「これだけは誰にも負けない」という1つに集中することで、差別化が生まれます。

よくある質問(FAQ)

Q. 売上を減らして経営は成り立つのですか?

はい、本書ではその仕組みが具体的に解説されています。佰食屋は、食品ロスの削減・従業員の残業ゼロ・広告費の削減などにより、売上の上限を決めても十分な利益を確保できる構造を作り上げました。大事なのは「売上の大きさ」ではなく「利益の残し方」です。

Q. 飲食店以外のビジネスにも応用できますか?

はい、業種を問わず活かせる考え方です。「数を追うのではなく、質と満足度を高める」「自分のキャパシティに合った規模でビジネスを設計する」という思考は、コンサルティング、コーチング、オンラインビジネスなど、あらゆる個人ビジネスに応用できます。

Q. この本は「売上が低くても構わない」と言っているのですか?

そうではありません。本書のメッセージは「売上を際限なく追い続けることの弊害」を指摘しつつ、「自分にとって本当に大切なものを守りながら、持続可能なビジネスを作ろう」ということです。売上を軽視するのではなく、売上と幸福のバランスを見直す提案をしています。

まとめ

あいちゃん
あいちゃん
「売上を追うことがすべてじゃない」って、当たり前のようで忘れがちなことですよね。この本、読んでみたくなりました!
須崎
須崎
売上を追うことに心が疲れてしまった方には、特におすすめです。「自分にとって大切なものは何か」を改めて見つめ直すきっかけになりますよ。

「売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放」(中村朱美著)は、売上至上主義の常識を覆し、「持続可能な幸せのビジネス」を教えてくれる1冊です。

佰食屋の1日100食限定モデルは、飲食店に限らず、個人ビジネスやオンラインビジネスにも多くのヒントを与えてくれます。「どう生きたいのか」「何を大事にしたいのか」。その答えは人それぞれですが、この本はその問いに向き合う勇気を与えてくれるでしょう。

この記事のポイントまとめ

・佰食屋は1日100食限定で食品ロスゼロ・残業ゼロを実現した京都の飲食店
・売上の上限を決めることで「時間」「精神的な安定」「品質」が得られる
・業績至上主義から解放されることで、持続可能なビジネスが実現する
・個人ビジネスでも「サービスの上限を決める」「生活に必要な金額から逆算する」が応用可能
・売上を追うことに疲れた方にこそ読んでほしい1冊