「AIは文章や画像は作れても、建築図面のような専門的なものは無理でしょ?」
そう思っていませんか?須崎もかつてはそう考えていました。しかし、AIクローン(Claude Code)に建築計画書の作成を依頼したところ、平面図・立面図・断面図・配置図・設備図・構造図の6種類の本格図面が、わずかな時間で出来上がったのです。
この記事では、実際にAIクローンが生成した建築計画書と6種類の図面を公開しながら、「AIでここまでできるのか」というリアルな実力をお伝えします。
この記事でわかること
・AIクローンに建築計画書を作らせた具体的な手順
・生成された6種類の建築図面(平面図・立面図・断面図・配置図・設備図・構造図)の中身
・建築計画書に含まれる法規情報(建ぺい率・容積率・耐震等級など)の精度
・AIクローンで図面を作るメリットと注意点
・実際の建築確認申請に使う場合の考え方
AIクローンで建築計画書を作ってみた
実際にどう指示したか
今回、須崎がAIクローンに出した指示はとてもシンプルです。
「2階建て住宅の建築計画書を作って。木造、延床面積145平米くらいで、1階にLDKと和室、2階に寝室と子供部屋を配置してほしい」
たったこれだけです。建築の専門用語をずらっと並べたわけでもなく、細かい寸法を指定したわけでもありません。ざっくりとしたイメージだけを伝えました。
するとAIクローンは、この指示をもとに建築基準法の要件や一般的な住宅設計の基準を踏まえて、自動的に詳細な仕様を決定し、計画書と図面を生成してくれたのです。
出来上がった成果物の全体像
AIクローンが生成した成果物は以下の通りです。
生成された成果物一覧
・建築計画書(PDF 10ページ)- プロジェクト概要・建物概要・敷地概要・主要仕様をまとめた文書
・平面図(1階・2階)- 部屋配置、寸法、凡例つき
・立面図(南側)- 外観デザイン、高さ関係、開口部配置
・断面図 - 基礎から屋根まで内部構造
・配置図 - 敷地内の建物位置、駐車場、植栽エリア
・設備図 - 電気設備(コンセント・スイッチ・照明)配置
・構造図 - 柱・梁配置と部材仕様
これだけの成果物が、わずか数分で生成されました。人間の建築士がゼロからここまで作るには、少なくとも数日はかかる作業量です。
生成された6種類の図面を公開
ここからは、実際にAIクローンが生成した6種類の図面を1つずつ紹介していきます。
1. 平面図(1階・2階)

平面図は建築図面の中でも最も基本的なもので、上から見た部屋の配置と寸法を表します。
AIクローンが生成した平面図には、以下の情報がしっかり含まれていました。
1階の間取り:
・LDK約20畳(リビング・ダイニング・キッチンが一体の広々空間)
・和室6畳(客間として使える独立した空間)
・浴室・洗面室・トイレ(水回りを1箇所にまとめた効率的な配置)
・玄関・シューズクローク
2階の間取り:
・主寝室8畳(ウォークインクローゼット付き)
・洋室6畳 × 2部屋(子供部屋として使える個室)
・2階トイレ
・バルコニー
各部屋のサイズ、ドアの開閉方向、窓の位置まできちんと描かれており、凡例も付いているので図面の読み方がわからない方でも理解しやすい内容になっています。
2. 立面図(南側)

立面図は、建物を横から見た外観デザインを表す図面です。今回は南側(日当たりの良い面)の立面図が生成されました。
この図面からわかること:
・建物全体の高さ関係(1階床高、2階床高、軒高、最高高さ)
・窓やドアなどの開口部の位置とサイズ
・屋根の形状と勾配
・外壁の仕上げ(窯業系サイディング16mm)
・基礎の立ち上がり高さ
立面図があることで、完成後の外観イメージを事前に把握できます。「こんな見た目の家になるんだ」という具体的なビジョンを、設計の初期段階で確認できるのは大きなメリットです。
3. 断面図

断面図は、建物を縦に切った断面を表す図面です。基礎から屋根までの内部構造が一目でわかります。
この図面に含まれる情報:
・べた基礎の厚みと配筋
・1階・2階の天井高
・床下の構造
・断熱材の位置と仕様
・屋根の構造(カラーベスト仕上げ)
・通気層の確保
断面図は専門家向けの図面ですが、建物の「見えない部分」がどうなっているかを確認できるため、住宅の品質を判断するうえで非常に重要な図面です。
4. 配置図

配置図は、敷地の中で建物がどこに配置されるかを示す図面です。
この図面に含まれる情報:
・敷地面積(約200平米)と建物のフットプリント
・道路からの距離(セットバック)
・隣地境界線からの距離
・駐車場の位置とサイズ
・植栽エリア・アプローチの計画
・方位(北の方向)
配置図は、建ぺい率や容積率の確認、近隣への日影の影響などを検討する際に必要な図面です。AIクローンは敷地面積に対する建築面積の割合(建ぺい率)もきちんと計算したうえで、適法な配置を提案してくれました。
5. 設備図

設備図は、電気設備(コンセント・スイッチ・照明)の配置を示す図面です。
この図面に含まれる情報:
・各部屋のコンセント位置と数(リビングは多めに配置)
・スイッチの位置(ドア横の使いやすい場所)
・照明器具の配置(ダウンライト・シーリングライト等)
・分電盤の位置
・エアコン用コンセントの位置(200V対応)
「住んでからコンセントが足りない!」という後悔は非常に多いのですが、設備図があれば入居前にコンセントの数や位置を検討できます。AIクローンは各部屋の用途に応じた適切な数のコンセントを配置してくれました。
6. 構造図

構造図は、建物の骨組みとなる柱と梁の配置、そして部材の仕様を示す図面です。
この図面に含まれる情報:
・柱の配置(通し柱・管柱の位置)
・梁の配置とサイズ(断面寸法)
・筋交い(ブレース)の位置
・接合金物の仕様
・耐力壁の配置
構造図は耐震性に直結する最も重要な図面の1つです。今回の計画では耐震等級3(最高等級)を目標に設計されており、十分な量の耐力壁と筋交いが配置されています。
建築計画書にはここまで含まれている
6種類の図面に加えて、AIクローンは10ページにわたる建築計画書(PDF)も生成してくれました。その中身を見ていきましょう。
建物概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事名称 | 2階建て住宅新築工事 |
| 構造 | 木造2階建て |
| 建築面積 | 約85平米 |
| 延床面積 | 約145平米 |
| 敷地面積 | 約200平米 |
| 用途地域 | 第一種低層住居専用地域 |
| 建ぺい率 | 50%(計画値:約42.5%) |
| 容積率 | 100%(計画値:約72.5%) |
| 耐震等級 | 等級3(最高等級) |
| 基礎 | べた基礎(鉄筋コンクリート造) |
主要仕様一覧
| 部位 | 仕様 |
|---|---|
| 外壁 | 窯業系サイディング16mm(防火認定品) |
| 屋根 | カラーベスト(遮熱・高耐久タイプ) |
| 給湯 | エコキュート460L |
| 換気 | 第3種換気システム |
| 冷暖房 | 個別エアコン(各居室) |
注目すべきは、建ぺい率50%の制限に対して計画値が約42.5%、容積率100%の制限に対して計画値が約72.5%と、いずれも法令の範囲内に収まっている点です。AIクローンは建築基準法を踏まえたうえで、適法な計画を自動で作成しています。
AIなしとAIありの作成時間比較
| 作業内容 | AIなし(手作業) | AIクローン活用 |
|---|---|---|
| 建築計画書の作成 | 1〜2日 | 約5分 |
| 平面図の作成 | 半日〜1日 | 約3分 |
| 立面図・断面図の作成 | 各半日 | 各約2分 |
| 配置図・設備図・構造図 | 各半日 | 各約2分 |
| 合計 | 約3〜5日 | 約15分 |
手作業で3〜5日かかる作業が、AIクローンなら約15分で完了します。もちろん、AIが出した成果物を確認・修正する時間は別途必要ですが、ゼロから作る場合と比べると圧倒的な時間短縮です。
AIクローンで図面を作るメリット
メリット1:初期検討のコストを大幅に削減できる
住宅を建てる際、最初の設計相談だけでも費用がかかるケースがあります。AIクローンを使えば、「こんな家を建てたい」というアイデアの段階で、まずは図面にしてみることが気軽にできます。
「LDKを広くしたい」「2階にバルコニーが欲しい」「駐車場は2台分」など、ラフなイメージを伝えるだけで図面化してくれるので、建築士に相談する前の"たたき台"として非常に有効です。
メリット2:圧倒的なスピードで複数案を比較できる
人間の設計士に「3パターンの間取りを提案してほしい」と依頼すると、それだけで数日〜1週間はかかります。AIクローンなら、条件を変えた複数パターンを短時間で生成できるため、比較検討が格段にスピーディーになります。
たとえば「和室ありバージョン」と「和室なしバージョン」、「駐車場1台バージョン」と「2台バージョン」を並べて比較する、といった使い方が可能です。
メリット3:何度でも修正・改善できる
「キッチンをもう少し広くしたい」「子供部屋を1部屋増やしたい」といった修正も、AIクローンなら指示を出すだけで即座に反映してくれます。
人間相手だと「何度も修正を依頼するのは申し訳ない」と遠慮してしまいがちですが、AIクローンにはその心配は不要です。納得いくまで何度でもやり直せるのは、大きな安心感につながります。
注意点:AIは万能ではない
AIクローンの建築図面は非常に優れていますが、以下の点には注意が必要です。
1. 建築確認申請には有資格者の確認が必要
日本で建物を建てるには「建築確認申請」という手続きが必要であり、この申請書類には建築士(一級建築士または二級建築士)の署名・捺印が求められます。AIクローンが作った図面をそのまま申請に使うことはできません。
2. あくまで検討段階・社内共有用として使う
AIクローンの図面が最も力を発揮するのは、企画段階でのアイデア検討や、関係者への説明資料として使う場面です。「こんなイメージの建物を考えています」というプレゼンテーション資料としては十分なクオリティです。
3. 最終判断はプロの建築士に
地盤の状況、地域の条例、隣地との関係、法的な細かい制約など、現場でしかわからない情報はAIでは補いきれません。AIクローンの成果物をたたき台にして、プロの建築士と一緒にブラッシュアップしていくのが最も効率的な進め方です。
AIクローンの図面の正しい使い方
・企画段階のアイデア検討
・関係者への説明資料・プレゼン用
・建築士に相談する前の"たたき台"
・複数プランの比較検討
・コスト試算の基礎資料
よくある質問(FAQ)
Q. AIが作った図面はそのまま建築確認申請に使える?
A. いいえ、そのままでは使えません。建築確認申請には建築士の資格者による確認と署名が必要です。ただし、AIクローンの図面を「たたき台」として建築士に渡すことで、打ち合わせがスムーズに進むメリットがあります。ゼロから要望を伝えるよりも、図面がある状態で相談したほうが具体的な話ができます。
Q. どのくらいの時間でできる?
A. 建築計画書と6種類の図面すべてを合わせて、約15分です。もちろん、要件の複雑さによって多少前後しますが、人間が同じ作業をゼロから行う場合の数日〜1週間と比べると、圧倒的に早いです。修正指示を出した場合も、数分で更新版が出来上がります。
Q. 建築の知識がなくても大丈夫?
A. はい、専門知識がなくても問題ありません。「2階建て、4LDK、LDKは20畳くらいで」といった日常的な言葉で伝えるだけでOKです。AIクローンが建築の標準的な基準に従って、法規も含めた仕様を自動的に決定してくれます。むしろ、建築の知識がない方こそ、まずAIクローンでイメージを形にしてみることをおすすめします。
Q. 修正はできる?
A. もちろん可能です。「リビングをもう少し広くして」「和室をなくしてファミリークローゼットにしたい」など、日本語で指示するだけで修正してくれます。何度修正しても追加コストはかからないので、納得いくまで調整できます。
まとめ
今回の事例では、AIクローン(Claude Code)に「2階建て住宅の建築計画書を作って」と指示しただけで、6種類の本格的な建築図面と10ページの計画書が生成されました。
この記事のポイントまとめ
・AIクローンは文章だけでなく、建築図面のような専門的な図面も作成できる
・平面図・立面図・断面図・配置図・設備図・構造図の6種類が一度に生成される
・建ぺい率・容積率・耐震等級などの法規情報も正確に含まれている
・手作業で3〜5日かかる作業が約15分で完了する
・建築の専門知識がなくても、日本語の指示だけで作れる
・ただし、建築確認申請には有資格者の確認が必要(最終判断はプロの建築士に)
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