自動化は金曜日!
ツール解説

保険営業のAI活用ガイド|個人情報を入れずに商談準備・振り返り・フォローを任せる方法

保険営業のAI活用ガイド|個人情報を入れずに商談準備・振り返り・フォローを任せる方法
あいちゃん
あいちゃん
保険営業をしている方から「AIって何に使えるんですか?お客様の個人情報を扱う仕事だから心配で…」と聞かれたんです。私もうまく答えられなくて…。
須崎
須崎
その心配、保険や相続まわりの専門家の方々とご一緒した場でも話題になりました。答えはシンプルで、個人情報を入れない使い方から始める。それなら今日から使えます。

「AIに興味はあるけれど、扱う情報が情報だけに怖い」。保険にかかわる方たちとご一緒した場で、実際に出てきた声です。ただ、個人情報を一切入れなくてもAIに任せられる仕事は想像以上に多く、そこから始めれば怖さはほとんど関係なくなります。

保険営業のAI活用とは、面談準備・記録・フォローといった「会う以外」の仕事を、個人情報を入れないルールのもとでAIに任せる方法です。

この記事で言う「個人情報を入れない」は、お客様の実名・連絡先・証券番号・健康状態といった、その人につながる情報をAIに渡さない、という運用の意味です。仮名に置き換えても、お客様に関する情報を扱っていることに変わりはないので、線引きの章で「そもそも渡さないもの」まで含めて整理します。

この記事では、ひとりで数字を追っている保険営業の方に向けて、コピペで使える依頼文と、その線引きまで含めた実務の手順をまとめました。ITが得意でなくても大丈夫です。

※ 面談記録やフォローを個人情報なしでAIの分身に任せる仕組みは、無料ウェビナーでも解説しています。

この記事でわかること

・お客さん側が先にAIを使い始めている、という現実
・保険営業がAIに任せられる「会う以外」の仕事5つ(依頼文つき)
・個人情報とコンプライアンスの線引き=入れていいもの・いけないもの
・チャット型AIとClaude Codeの使い分け

お客さん側が、先にAIを使い始めている

実際に体験した話から。届いた保険提案書のPDFをAIに読ませて、「この中で自分に合うのはどれか」を聞いてみたことがあります。プランごとの違い、保障の重なり、営業の方に確認したい点まで、数分で整理されて出てきました。

選ぶ側を体験してはっきり分かったのは、提案書はもう「AIに読まれる前提」の資料になったということです。お客様が提案書を持ち帰り、AIに読ませて他社と比較する。この流れは止められません。分かりにくい資料や、とりあえず出しただけの提案は、AIの比較で真っ先に削られていきます。

ただ、これは悲観する話ではありません。条件の比較がAIで済む時代になるほど、「この人に相談したい」と思ってもらえる関係性や、対面で不安を聞き取れる力の価値はむしろ上がります。AIに仕事を任せる目的は、その「会う時間」を増やすことです。

保険営業の仕事は「会う」と「会う以外」に分かれる

保険営業の1日を分解すると、お客様と会っている時間は一部で、残りは面談準備、設計書の説明資料づくり、面談後の記録、更新時期の管理、フォローや紹介依頼の文面といった「会う以外」の仕事で埋まっています。AIに任せるのはこちら側です。

時間を食っている仕事
会う以外(AIに任せられる)
  • 面談準備メモの作成
  • 保障内容の説明下書き
  • 面談後の記録・振り返り
  • 更新時期・フォロー漏れの管理
  • 紹介依頼・お礼・情報発信の文面
ここに集中
人にしかできない仕事
会う(対面の仕事)
  • 不安を聞き取るヒアリング
  • その人の状況に合わせた提案
  • 契約の意思確認・重要事項の説明
  • 長い付き合いになる信頼関係づくり

保険の世界では、リスクへの対応を「回避・軽減・移転」で考えます。営業の仕事に当てはめると、面談の内容が自分の頭の中にしかない状態は、「思い出せない・引き継げない」というリスクを抱えたままの状態です。記録を残してAIが読める形にしておくことは、このリスクの「軽減」にあたります。保険を扱う方には、一番馴染みのある考え方です。

あいちゃん
あいちゃん
たしかに、面談そのもの以外の仕事が多いって聞きます…。夜に説明資料を作っている保険営業の方の話、よくありますし。
須崎
須崎
その「会う以外」が、AIの担当範囲になります。しかも保険営業の場合、個人情報を入れなくても回る業務がほとんどなんです。次で具体的に見ていきます。

保険営業のAI活用5選|コピペで使える依頼文つき

保険営業で効果が大きい使い方を5つに絞りました。どれも顧客の実名や証券番号を入れずに回せます。まず全体像から。

🗓️
1. 面談準備メモ
過去の面談メモと前回の宿題を、面談前に1枚へまとめる
📖
2. 保障内容の翻訳
難しい保障内容を「その人向けの言葉」に書き直した説明下書き
🔍
3. 面談後の振り返り
文字起こしから、相手の不安の構造と次の一手を拾い出す
🗂️
4. 更新時期・フォロー管理
商談メモから課題・提案・次の連絡日を抜き出して一覧に
✉️
5. 紹介依頼・お礼の文面
お礼・紹介依頼・情報発信の下書きを、押しつけ感なく作る

1. 面談準備メモ|過去の履歴と前回の宿題を1枚に

面談直前の「前回、何を話したっけ」を探す時間をなくす使い方です。過去の面談メモを、実名・連絡先・具体的な健康情報を消して仮名に置き換えてから渡し、次回の準備メモを作ってもらいます。準備の質が安定するのに加えて、前回の宿題の答え合わせから面談を始められる。話の入り方が変わります。

依頼文の例(コピペOK)

以下は、あるお客様(Aさん・50代・自営業)との過去の面談メモです。次回面談の準備として「前回の宿題」「Aさんが気にされていたこと」「今回話すことの候補」の3つを1枚にまとめてください。

商談前の準備をAIに任せる流れ全体は「Claude Codeで商談準備が5分に短縮!ひとり社長のミーティング自動化術」で手順つきで解説しています。

2. 保障内容を「その人向けの言葉」に翻訳する

保障内容の説明は、正確に話そうとするほど難しくなりがちです。AIに「相手に合わせた言い換え」の下書きを作らせると、伝わる表現の候補が出てきます。ただしAIの言い換えでは意味がずれることがあるため、元の内容と突き合わせて、最終的に口に出す言葉を自分で確認して決めるのが前提です。

依頼文の例(コピペOK)

次の保障内容の説明文を、保険にくわしくない50代の自営業の方に伝わる言葉に書き直してください。専門用語には短い補足をつけて、正確さは落とさないでください。たとえ話の候補も2つほしいです。

3. 面談後の振り返り|「感想」を「資産」に変える

これは自分の商談で実際にやって、一番効果を感じている使い方です。65分の個別相談の文字起こしをAIに渡したところ、相手の同じ不安が会話の中で4回、言葉を変えて出ていたことを指摘されました。話している最中は、まったく気づいていませんでした。

不安の構造が見えたことで、その日のうちに次の提案へ組み込めました。振り返りが「今日は手応えがあった」という感想で終わらず、次の面談に使える資産に変わります。会話パターンの分析やクロージングの添削まで踏み込むやり方は「セールスのクロージング率が上がるAI活用法」にまとめました。

依頼文の例(コピペOK)

以下は今日の面談の文字起こしです(氏名・連絡先・勤務先・具体的な健康の話は削除し、名前は仮名に置き換え済み)。「相手が繰り返し口にしていた不安」「こちらの説明で伝わっていなさそうな箇所」「次回までにやること」の3点で整理してください。

4. 更新時期・フォロー漏れの管理

保険営業のフォロー漏れは、忘れっぽさの問題というより「次の連絡日がどこにも書かれていない」ことが原因になっていることが多いです。実名や番号を消した商談メモの束から、課題・提案した内容・次の連絡日を抜き出して一覧にする作業を、AIは苦にしません。連絡日が決まっていない案件に印をつけさせると、漏れの芽がその場で見えます。

依頼文の例(コピペOK)

以下の商談メモ一覧から、お客様ごとに「課題」「提案した内容」「次に連絡する日」を表で抜き出してください。連絡日が書かれていないものには「要設定」と印をつけてください。

顧客情報がExcel・名刺・手帳に散らばっている場合は、先に1つの台帳へまとめると管理が一気に楽になる。まとめ方は「Claude Codeで営業リストを作る手順|バラバラのExcelを1つの台帳にまとめる方法」が参考になります。

5. 紹介依頼・お礼・情報発信の文面

紹介のお願いは、文面に迷って後回しになりがちな仕事です。AIに複数案を出させて、自分の言葉に直して送る。この流れにすると、迷う時間が「選ぶ時間」に変わります。契約のお礼、季節の挨拶、LINEやメルマガでの情報発信も同じ要領です。

依頼文の例(コピペOK)

契約いただいたお客様へ送る短いメッセージを3案ください。内容は「契約のお礼」と「周りに保険の見直しを考えている方がいたら紹介いただけるとうれしい」の2点。押しつけがましくならない文面でお願いします。

面談記録を「自分の営業の型」としてAIに覚えさせる方法

この記事の5つの使い方を、毎回頼まなくても回る仕組みにする手順を無料ウェビナーで解説しています。

無料ウェビナーの詳細を見る →

あいちゃん
あいちゃん
依頼文、そのまま使えそうです。でも、お客様の情報をどこまでAIに渡していいのかが、やっぱり一番気になります…。
須崎
須崎
そこが保険営業のAI活用で一番大事なところです。入れていいもの・いけないものの線引きを、次の章で整理します。

個人情報とコンプライアンスの線引き|入れていいもの・いけないもの

大前提として、所属している保険会社・代理店にAI利用のルールがあるなら、それが最優先です。まだルールが見当たらない場合も、自分で判断せずに所属先・委託元の保険会社へ確認するのが先です。その上で、自分の手元の運用は次の線引きで考えると迷いません。

金融分野は個人情報の扱いが一般の業種より厳格に求められる領域で、なかでも健康状態のような機微な情報は特に慎重に扱う対象です。細かい法解釈にはここでは踏み込みませんが、運用としては「実名・番号・健康情報をAIに入れない」と決めてしまうのが、一番シンプルで安全な進め方になります。

もうひとつ知っておきたいのは、仮名に置き換えても「お客様の情報を扱っている」ことに変わりはないという点です。手元に「Aさん=誰」の対応が残っている以上、扱いは慎重なままでいきます。置き換えは「万一の時に被害を最小にする」ための工夫であって、何でも入れてよくなる免罪符ではありません。あわせて、業務で使うAIは入力内容が学習に使われない設定・プランを選ぶのが前提です。

そのまま入力しない
AIに渡さないもの
  • 顧客の氏名・住所・連絡先
  • 証券番号・契約番号などの番号類
  • 健康状態・傷病歴の具体的な記述
  • 個人が特定できる家族構成・勤務先名
これで十分回る
置き換えてから渡す
AIに渡してよい形
  • 「Aさん・50代・自営業」のような仮名+属性
  • 番号類はすべて削除した面談メモ
  • 健康面の話は抽象化してもAIに渡さず、手元のメモに残す
  • 「妻・子2人」のような一般化した家族構成

もうひとつの線引きは、出力側にあります。商品内容や税務にかかわる説明は、AIの出力に間違いが混ざることがあるため、そのままお客様に出さない。最終確認は必ず人間が行い、自分の言葉で説明します。AIはあくまで補助ツールで、お客様への説明責任は営業本人にある。この入力と出力の線引きを守ることが、AIを下書き係として安心して使う土台になります。

保険営業がAIを導入する手順|4ステップ

線引きが決まれば、導入の順番はシンプルです。個人情報から遠い業務から始めて、ルールを固めてから顧客関連に広げます。

1
📋 社内・代理店のAI利用ルールを確認する
所属先にAI利用の規定があるかを最初に確認します。ルールがあればそれが最優先。見当たらない場合も自己判断せず、所属先・保険会社に確認した上で自分の運用を決めます。
2
🌱 個人情報を含まない業務から始める
週次報告のまとめや自分のトークの振り返りなど、顧客情報が一切入らない業務でAIに慣れます。ここは誰にも迷惑がかからない練習場です。
3
🔐 置き換えルールを決めてから顧客関連業務に広げる
実名は「Aさん」、属性は「50代・自営業」のように、仮名への置き換えルールを先に決めます。決めてから、面談準備や振り返りに使う範囲を広げます。
4
📝 うまくいった依頼文をメモして使い回す
良い結果が出た依頼文をメモ帳に貯めて、次回はコピペで使います。依頼文が貯まるほど、AIは自分専用の道具になっていきます。

保険や相続まわりの専門家の方々とご一緒した場で、AIが1週間使えなくなった時期のことを「スマホが無いのと同じくらい不安だった」と話す方がいました。4つ目のステップまで回り始めると、この変化は自然に起きます。

どのAIを使うか|チャット型とClaude Codeの違い

使うAIは、始めたばかりの段階ならChatGPTやClaudeのようなチャット型で十分です。この記事の依頼文は、どれもチャット画面へのコピペで動きます。

一方で、面談記録が貯まってくると「毎回コピペで渡す」のが手間になってきます。その段階で選択肢になるのが、パソコンの中のファイルを直接読めるClaude Codeです。

比較項目 ChatGPTなどのチャット型 Claude Code
データの渡し方 画面にコピペして渡す(1回ずつ) フォルダの中の記録を直接読む
毎回の手順 画面への貼り付けが基本(プロジェクト機能で再利用も可) 同じ手順を覚えさせて「いつもの」で実行
面談記録の扱い 会話やプロジェクトに貼った分だけ フォルダに貯めた記録が資産として残る
向いている段階 今日から試す最初の一歩 記録が貯まってきた仕組み化の段階

ひとつ注意があります。Claude Codeは「パソコンの中のファイルを直接読める」ツールですが、読んだ内容はAIの処理のためにネット越しに送られます。パソコンの中だけで完結するわけではないので、渡す前の置き換えルールはチャット型と共通です。

顧客ごとのフォルダに、置き換え済みの面談記録を貯めておいて、「更新が近いお客様と、前回話した内容を出して」と日本語で頼む。ここまで来ると、営業の裏側がほぼ仕組みで回ります。営業全般でのClaude Codeの使い方は「営業のClaude Code活用ガイド」に全体像をまとめているので、記録が貯まってきた段階で読むのがおすすめです。

面談記録をAIの資産に変える仕組みを、無料ウェビナーで見る →

よくある質問

顧客の個人情報をAIに入れても大丈夫ですか?

まず所属する保険会社・代理店のAI利用ルールの確認が先です。その上で、氏名・証券番号・健康状態の具体的な記述は、そのまま入力しないのが基本線になります。「Aさん・50代・自営業」のような仮名と属性への置き換えで、面談準備・振り返り・フォロー管理といった業務は十分に回せる範囲です。なお仮名にしてもお客様の情報を扱うことに変わりはないため、学習に使われない設定・プランで使うのが前提です。

ITが苦手でも使えますか?

使えます。AIへの依頼は「次回面談の準備メモをまとめて」のような日本語の文章で、専門知識は使いません。この記事の依頼文をコピペして、自分のメモを貼り付けるところから始める方法が一番早いです。

AIに提案書を作らせてもいいですか?

たたき台までなら有効に使えます。ただし商品内容や税務にかかわる説明は、AIの出力に間違いが混ざることがあるため、そのままお客様に出すのは危険です。最終確認は必ず自分で行い、自分の言葉で説明する。お客様への説明責任は営業本人にあります。

会社が契約しているAIツールがない場合はどうすればいいですか?

個人でのAI利用が認められているかどうかの確認が最初です。認められていれば、ChatGPTやClaudeの無料版でも、この記事の使い方は試せます。判断がつかない場合は、週次報告や自分のトークの振り返りなど、顧客情報を一切含まない業務に限定して始めると安全です。

AIに保険営業の仕事は奪われますか?

条件の比較や情報の整理はAIに寄っていきます。一方で、不安を聞き取り、その人の人生に合わせて提案し、長く付き合う部分は、これからも人の仕事です。実際にはむしろ、「会う以外」をAIに任せた人ほど、会う時間を増やせるようになっています。

まとめ:個人情報を入れない線引きから、今日始める

あいちゃん
あいちゃん
「個人情報を入れない使い方から始める」なら、あの保険営業の方にも自信を持って伝えられそうです。依頼文も共有してみます!
須崎
須崎
最初の一歩は、自分の振り返りをAIに手伝ってもらうだけで十分です。記録が貯まるほどAIの働きが良くなるので、次の面談から早速回してみるのがおすすめです(^^)

保険営業のAI活用は、営業の仕事をAIに置き換える話ではありません。面談準備・保障内容の説明下書き・振り返り・フォロー管理・紹介依頼といった「会う以外」を任せて、お客様と会う時間と、その質を上げる話です。

そして、その全部が、実名・番号・健康情報を渡さずに回ります。実名は仮名に、番号類は削除、健康面の話はAIに渡さない。仮名にしてもお客様の情報を扱っている前提は変わらないので、所属先のルール確認とセットで、この置き換えを最初に決めてしまうのが進め方の軸になります。お客さん側がAIで提案書を比較する時代に、営業側だけがAIを使わない理由はもうありません。

保険営業の「会う以外」をAIに任せる方法を、無料ウェビナーで学ぶ →

この記事のポイントまとめ

・お客さん側が提案書をAIに読ませて比較する時代になり、会って話せる関係性の価値はむしろ上がっている
・AIに任せるのは「会う以外」=面談準備・説明下書き・振り返り・フォロー管理・紹介依頼の文面
・顧客の氏名・証券番号・健康状態はそのまま入力せず、「Aさん・50代・自営業」に置き換えてから渡す
・商品内容や税務の説明はAIの出力のまま出さない。最終確認と説明責任は営業本人
・導入はルール確認→個人情報ゼロの業務→置き換えルール→依頼文の使い回し、の順
・入口はチャット型AIで十分。面談記録が貯まってきたらClaude Codeで仕組み化